ギロッポンで行われるという、外資エージェントとの面談。
当日をドキドキしながら迎えました。
今更英語を学び直したところで、何の気休めにもならないことは分かっているので、私は腹を決めたのです。(開き直り)
人生で知ってる英語を全部、かっさらって挑もうと。
休みの日、転職エージェントへ向かいました。
外国人エージェントとのアイスブレイク
到着した六本木のビルはガラス張り。キラッキラです。
入り口を見つけるのにしばしウロウロ・・・
送付されてきたQRコードを読ませて通るよう、指示されていました。
QRコードで通るなんて始めてですわ。
乗ったエレベーターも、QRコードをかざさないと指定階を押せなくなっている!
必死に階数ボタンの下にあるリーダーにかざすのだけど、うまくいかない。
アレ?アレ?なんてもたついてると、後ろのビジネスマンが、こうですよ、とレクチャーしてくれ何とか行先ボタンを押すことが出来ました。
もう、最新すぎるものはこれだからヤなのよ。
落ち着かないわ。(浮かれてたくせに)
この辺りでもう緊張とかそういう感じではなくなり、未知なものに向かって私は何をしているんだろう、と思ったらおかしくなってしまった。
受付で名前を告げて、ソファに通され座って待つこと少し。
若目の外国人男性が近づいて来ました。
(あ、この人は確かアシスタントのMさんだ)と思った私はすかさず、
「こんにちは。本日はよろしくお願い致します!」
と日本語で先手を打ちました。
こちらが言語を決めればいいのよ、そうじゃん!
するとMさん、「こんにちは〜。よろしくお願いします〜」と英語なまりの日本語で挨拶してくれ、「ではこちらへどうぞ〜」
案内された椅子に腰を下ろすと
「Would you like something to drink?」
で、出た!
しかしMさんの語調がかなり遠慮がちに聞こえるのは、気のせいだろうか。
その時、私は思ったのです。
(英語話せないんじゃないかって気を遣わせてしまっている!)
私が「Ice caffee please!(ニコ♡)」と言うと、
「分りました〜」と、後ろに下がっていきました。
はあ〜、色々全部緊張〜。
あれ、そもそも何しに来たんだっけ・・・?
暫く待っていると、Mさんがアイスコーヒーを運んできてくれた。
私「あ、ありがとうございます」
Mさん「はいどうぞ〜」
アイスコーヒーもこんなシチュエーションだからか、とても美味しく感じる。
いや、一仕事した後のような気分だからだろうか。
まあいい。
(ああ英語を話せる気が全くしない…
リスニングはある程度出来るから、
相槌上手く打てば何とかなるかな…ドキドキ)
など考えていると、
「Hi! megさん!始めまして!!」
と元気な外国人女性がやってきました。
彼女がCさんだ。
何処の国の人だろう?綺麗な小麦色の肌でハツラツとした印象。歳はおよそ30前後ぐらいに見える。
「今日は来てくれてありがとうございます!場所すぐ分りました?」
というアイスブレイクから始まり、日本語はかなり流暢。
(これなら日本語だけでいいじゃ〜ん)と思ったのだけど、どうもそうはいかないらしい。
「私は日本語も話せますが今日は英語も話します。それでいいですか?」
そうやって英語レベルを測ろうって魂胆ね。
「はい。ですが私うまく話せなかったらその時はごめんなさい。あ、すごくお洒落なオフィスですね。びっくりしました。」
と会話を進めると「そうですか?フリーアドレスなんですよ〜」と。
いや、ほんと、アメリカの連続ドラマもののシチュエーション。
早速、私は一番気になっていたことを尋ねました。
日本語で。
「あの…。今回何故わたしをこちらに呼ばれたのでしょう?客観的に見てもスカウトするようなポジションではないと思うのですが」
私がスカウトされた理由
と、ここまでお読みくださっている方の中には私の経歴について、少し興味を抱いている方ももしかするといらっしゃるかもしれません。
いらっしゃらなかったらすみません。
私は、2020年12月現在で社会人歴13年、アパレル業界約10年、専業主婦期間約15年、仕事で生きてくぞ!などど思ったことなど一度もない人間です。
好きなことを仕事にしていくぞと思ってる人間です。
今まで結構、山あり谷ありな人生でしたが、人生とはそういうもんだと思っています。
Cさんは、目の前にあるノートPCを開きながら言いました。
「megさんは今の会社に入って半年と少しですよね。ちょうど一通り仕事も理解して、落ち着いてきた頃じゃないですか?」
(ふむ?まあ、確かにそうなんだけど。今の会社に転職してまだ半年の私に何の用があるのか知りたいから来たのですよ)
そこからCさん、ハーフ&ハーフで日本語と英語を使い分け話し始めました。
フンフン。なるほど、ふんふん・・・
・・・・・
・・・・・
(汗)
半分は理解出来るけど、半分はよく解らない。
「…という訳で、megさんのような”固まってない人“をこのブランドが今探しているのです。」
え?
固まってない人?
初めて言われた褒め言葉・・・
どうやら、このエージェントはあるブランドとコネクションが強く、社長が求める人物像を探して直接紹介しているらしいのですね。
なるほど・・・
確かに私は転職を数回している。
強みは柔軟性だ。(逆に言うと、飽き性である)
目の付け所が日本のエージェントと違う。
転職回数がここでは価値になっている!
日本のエージェントで何回かこき下ろされたことがある私には、この言葉がすごく嬉しかった。
一通り話が済み、Cさんに「検討しておきます。」と伝えました。
紹介されたブランドは歴史的にもデザイン的にも確固たるブランド。
ただポジションは同じで半年先に諸々再検討するらしい。
Cさんは「私がこの前紹介した人も半年で転職したよ?」なんて背中を押そうとしてきたけど話は保留に。
そこからはどういう人をスカウトしているのかという話に。
Cさん曰く、「日本の人をこちらに呼ぶと恐縮する人が多いですよ。でも私は、日本の人はそういう文化を持っていると理解している。そうじゃない人も居ますが、それらを無理に変える必要はないと思います。」
思わず「I agree with you」(あなたに同意見です)と応えた。ナイス英語。
他にも色々言いたいことは浮かんで来るのに、英語の運動神経が無さすぎてもどかしいと言ったらない。
こういうもどかしさが、私に学習意欲を与えてくれる。
ちなみにCさんは英語、フランス語、ドイツ語、日本語を話すんだとか。一体どうやったらそうなれるの・・・?
エレベーターまで送ってくれる途中で「Do you like drink?」と尋ねると「あ、私ビール嫌いなの〜^^」と日本語で返ってきました。ナイス。
今回私が学んだことは、自分の市場価値が何処にあるか少し知れたこと。始めて英語面談を通してそこまでビクビクする必要はなかったけど、
英語を話せないもどかしさと悔しさをかなり味わったこと。
さてそれからまたこちらのエージェントにはお世話になったのですが、続きはまた。